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島の切れ端

  • rainoshimaoz
  • 2025年10月1日
  • 読了時間: 2分


暑くなってくると私の悩みの種、ムカデ、フナムシ。断りも無しに我が家に忍び込み、寝ている私の上を這い回り、時には噛みつき激痛に眠れぬ夜を送る事になる。色々な薬も試すがイマイチ効き目がなく、毎年熟睡出来ない夏を送る。まあ、きっと隙間だらけの我が家の造りに問題があるんですよ。なので一時期ネズミが走り回っていたが、この頃は見なくなって一安心。その代わり、暖かくなって出て来て困るのは蛇。今年は多いのかも知れんけど、もう三匹も見た。年によると一匹も見ない年もあったから、このペースは早い気がする。昔は沢山居たよね。畑に行く途中、一匹は必ず見ていたもの。

農具小屋に入ったら、物凄い大きな青大将がいて、襲われるんじゃないかと怖かった。小屋の天井からは、脱皮した目玉や尻尾の跡も完全に残ったのがぶら下がっていたりした。余りにも大きいので、「財布に入れたらこれだけでいっぱいになって、お金が入れられん」と親達が笑っていたっけ。猪が食べるのか、蛇が少ないねと話していたけど、今年は、目撃が多いような気がするね。

蛇が好きな訳じゃ無いけど、やはりいるべきものがそこにいるのは安心する。草花もそうでね、季節ごとに島の其処此処に咲いていた花達。島の山が高齢化と猪とで荒れるに従い、姿を消した花の幾多。それだけに、畑の端や農道の際に咲いた花を見ると、健気さに嬉しくなるね。思わず「おまえ、生きちょったか、頑張れよ」なんて声をかけるヘンなオバサンになる。島の山は一見すると緑豊かで自然がいっぱいみたいだけど、捻れた自然。それでもその時代に生きる私達はやっぱりその自然を愛してやりたいと思いながら、島を見上げる。今はないけど、あそこには小学五年生の私が麦漕ぎの手伝いをしながら、麦わらでカゴをあんでいたし、こっちの山には妹や弟を連れてスクドをこりに歩いている。そんな思い出の傍らに、ひっそりと確かに咲いていた草花たち。

どこかで生き延びていつか会える時があればと祈る。


(R4.7)


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